私は「NPO法人 地域で暮らす会」という法人の理事をしています。
私と、もう一人の障がいを持つ男性と、長年介助に携わってくれているヘルパーの3人で立ち上げた法人です。
事業内容は、私たち当事者が選んだヘルパーを私たちのために雇い、そしてヘルパーに正当な給料を支払い、なおかつ安定的なヘルパーの確保を図っていくというものです。
現在、私のための女性ヘルパーが5人、もう一人の男性のための男性ヘルパーが5人、そして事務担当の職員1人を含めた総勢13人の小さな、小さな事業所を運営しています。
普段の生活では、介助に入るヘルパーさんと私の1対1のやり取りが続きますが、その中で困ったことや問題が発生したら、必ず月に一度は事務所に集まってミーティングを開いて全員が顔を合せて意見を出し合います。
介助をしてもらっていると、ほんのちょっとの気の緩みで重大な事故に繋がる恐れがあります。特に私は自分の力で身体を支えることが出来ないので、重大な怪我や命に関わる危険も発生します。特に入浴の時はけっこう命がけです。なんせ、シャワーの水が顔に直撃しても、自分の手で振り払うことも出来ないし、耳の中に水が入っても耳を塞ぐことも出来ないですから。
そういった、日常生活でのハプニングや危険な場面を、ミーティングの場で、全員で共有していきます。そこでみんなが意見を出し合って、どういう方法で介助をしたら、今後このような危険を避けることができるか、どんな小さな事でもアイデアを出してもらいます。Amazonでいい耳栓を見つけたから、入浴中はこれを使おう!とか…
ミスは誰にでもある。けれどそれをすぐに開示して、お互いに共有する。それが私の理想です。
だからこそ、風通しの良い職場をめざしています。
小さな事業所なので、事業所で忘年会や各種イベントなどを開催するときは、ヘルパーさんの家族も参加してもらって、大人も子供も交えて賑やかにやっています。
この法人を立ち上げたときに、生まれたばかりのほんの小さな赤ちゃんだった仲間の子供が、イベントで会う度に、成長しているのを見るのも楽しみのひとつです。
「アー大きくなったなぁ、もう小学生かぁ、私も年をとるよなぁ」なんてね。
もちろん、楽しいことばかりではありません。
介護業界は常に人手不足との闘いです。
結婚して退職したり、家族の事情などで退職したりするヘルパーさんも出て来ます。
そうすると、こんな小さな事業所はたちまち立ちゆかなくなります。
求人を出しても、なかなか応募が来ないときは、本当に苦しいです。
どんな求人広告を出したら、たくさんの人の目にとまるのか。どんな媒体を使ったら効果的か。
日々頭を悩ませています。
そんなときに求人に応募してきてくれた人たちは、みんな天使に見えます(笑)
今、まさに新しく応募してきてくれたヘルパーさんのために研修が続いている最中です。私の身体の支え方、洋服の着せ方、トイレの仕方、、、とにかく人間1人の生活全てを他人にやってもらうって本当に説明するのが大変で!もう頭がパンクしそうな毎日です。
でも、生活していかなければいけません。
結局の所、私の仕事=私の生活、なんですよね。
今日も仕事がんばります。
コメント